予防歯科MEDICAL

歯周病とその予防について

毎日歯磨きをしているのに、どうして歯槽膿漏(歯周病)になってしまうのか? それは、歯槽膿漏(歯周病)が人から人へ移る感染症だからです。感染症である以上、 歯磨きだけで感染予防をすることはできません。なぜなら、歯周病菌はバイオフィルムと呼ばれる強力なバリアで守られているからです。このバリアは、歯磨きだけでは、除去することが非常に困難です。さらに、歯の表面に長期間付着していた歯垢が、唾液中のカルシウムを吸着することによって歯石になります。

画像:治療風景

歯石そのものは何も悪さをしないのですが、歯石が歯肉の溝(歯と歯肉の間には溝があり、歯肉の炎症が進行するほど溝が深くなります)にも付くことで、歯肉に対する刺激(歯肉の溝を押し広げようとする刺激)を与えます。また歯石には歯垢が極めて付着しやすく、新たに歯石に付着した歯垢の中にいる細菌(歯周病菌)の働きにより、歯肉の炎症をさらに進行させていくことになります。

歯石は歯磨きでは取り除くことが出来ません。つまり、いくら歯磨きを毎日しっかりしたとしても歯周病予防には限界があると言うことです。ではどうすればいいのでしょうか?その答えは、定期的に歯科医院でクリーニングやメンテナンスを行うことで、歯垢・歯石・バイオフィルムを除去してもらうことです。歯科医院では、専門の器具を用いることにより、これらを徹底的に除去することができます。

歯科医院での定期的なクリーニングやメンテナンスを、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼びます。PMTCを行うことで、頑固な汚れであるバイオフィルムや歯石を除去するだけでなく、むし歯の発生率を70~90%減少させ、歯肉炎、歯周炎の進行を予防し、歯の着色汚れもきれいになり、自然歯の白さを取り戻すことが出来ます。また、口の中のヌメヌメが解消され、歯がツルツルになり、口の中がサッパリします。

当院では、患者様ひとりひとりのリスクを把握し、そのリスクコントロールのアドバイスも行っております。治療のためだけに来院していただくだけでなく、お口のケアのためにも、3ヶ月ごとの定期的なメンテナンスをおすすめします。